こんにちは、株式会社fleuveです。
今回は、飲食店経営において最も悩みが多いテーマのひとつ、
スタッフ育成と現場マネジメントについてお話しします。
「教えてもすぐ辞める」「育てても続かない」「現場が自走しない」――
そんな声を多くのオーナー様から聞きます。
ですが、これは“スタッフの質”の問題ではなく、
仕組みの欠落によって起こることがほとんどです。
店舗の現場には「流れ」があります。
この流れが滞ると、人も情報も成長もしなくなる。
今回は、スタッフが育たない店に共通する“やってはいけない3つのこと”をお伝えします。
① 感覚で教える
「見て覚えて」「自分で考えて」といった育成方法は、
一見職人気質で良いように見えても、継承の仕組みが残りません。
経験豊富な人が辞めると、ノウハウも一緒に消えてしまう。
これは、どんなに仲が良くても必ず起こる“構造的リスク”です。
大切なのは、“再現できる教え方”を残すこと。
- 料理工程は動画やチェックリストで見える化する
- 教える人を固定せず、ローテーションで共有する
- 「覚える」ではなく「理解する」仕組みをつくる
人は、明確なゴールと流れがある環境でしか育ちません。
② 数字を現場に隠す
多くのオーナーがやってしまうのが、数字をスタッフに見せないことです。
「数字のことは社員や自分だけで管理すればいい」と思われがちですが、
実はそれが、モチベーション低下の大きな原因になります。
数字を共有しない現場は、“なぜ頑張るのか”が見えない現場になります。
売上・客単価・原価率など、経営指標を共有することで、
スタッフは自分の行動と成果がつながる感覚を持ちます。
「今日は○○を意識して動こう」という自発的な行動が増え、
結果として、店全体の一体感と責任感が生まれます。
経営とは、共有の中で育つ文化です。
③ 改善の会話が“評価の会話”になっている
ミーティングで多いのが、「できていないこと」への指摘。
これは一見前向きな改善に見えて、実はスタッフの心を閉ざしてしまう原因になります。
改善は「責めること」ではなく、「一緒に良くすること」。
同じ内容でも、伝え方ひとつで現場の空気は大きく変わります。
改善の会話を“創造の会話”に変える3つの工夫:
- まず「良かった点」を言語化して伝える
- 改善点は“提案型”で話す(例:〜したらもっと良くなりそう)
- 最後に「次のアクション」を一緒に決める
この小さな意識の積み重ねが、チームを“守られる側”から“創る側”へと変えていきます。
おわりに
スタッフが育たないお店は、必ず「流れ」が止まっています。
教え方、共有、会話――すべての循環を整えることで、現場は自然に成長していきます。
fleuveは、仕組みと文化を掛け合わせたマネジメント設計を通じて、
人が育ち、店が続く“流れのある現場”を創ります。
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